1月~3月職場体験レポートです!!
2009年03月31日
職場体験1月~3月レポートです。
1月は1月13日から16日まで4日間、3名。
3月は3月11日、12日、16日から18日の5日間、1名。
それでは、1月に職場体験を行った3名のレポートからです。

体験者は男性2名、女性1名で、府内学園のデュアルシステム講座受講後の職場体験です。
体験先企業はグリーンコープ生活共同組合おおいたで、男性2名は、市内各所の一般家庭や学校への配送、女性は簡単な事務補助と冷凍物の仕分け等を体験しました。
体験者の感想は・・・
A君
お客様から「ありがとう」と言われたことや、4日間、邪魔をしていなければいいがと思い働いていましたが、どうやら、少しは役に立てたということが分り嬉しかったです。
B君
お客様とふれあうことができて、本当に楽しく仕事をさせていただきました。
色々な人と仕事をすることが自分にとってプラスになっていると感じます。
この経験を今後も生かしていけたらと思います。

Cさん
最初は何をすればよいか戸惑いましたが、少しずつ慣れてきて、皆さん方のお仕事の邪魔にならないよう頑張りました。
グリーンコープの指導に当たっていただいた職員の方からは、
「配送で、同乗した担当者から助かったという感想を聞きました。
二人とも非常にしっかりしていて、丁寧に仕事をこなしているという印象でした。
また、事務補助については、一度伝えたら聞き返すことなく本当にてきぱきと作業をこなしていました。
機会がありましたら、また、職場体験に参加されてください。」との事でした。
3月の職場体験者は、ステップアッププログラムでWEB・ソフト開発の企業見学に行った際、WEB関係の仕事に就きたいと自身の方向性が見えてきての職場体験となりました。
体験先は、有限会社工設社 Webまちづくり事業部別府オフィスで、HPの更新作業を体験しました。
体験後の感想は・・・
「仕事がすごく楽しいです。
今行っている作業を詳しく勉強したいので、まずは学校に通って知識をつけたいと思います。
学校を出たら、WEB関係の仕事に就きたいです。」と、いずれも、サポステの講座や他所関係機関の講座を受講した後の進路決定に繋がっています。
今年度の職場体験者は12名で、ご協力いただいた企業は以下の企業です。
株式会社ネオマルスコーポレーション
有限会社佐藤商店
有限会社エース東九州
株式会社西日本自動車
社会福祉法人幸福会「ソレイユ」
有限会社はんの大和
大分県菓子工業組合
グリーンコープ生活共同組合おおいた
有限会社工設社 Webまちづくり事業部別府オフィス
この職場体験がきっかけとなり、進路が決定した方、また、体験を行ったことにより、仕事がより具体化でき、仕事することの
楽しさを知るきっかけとなりました。
実際の職場で仕事体験することで、ひとりでも多くの若者に社会で働くことの楽しさややりがいを知ってもらいたいと願っています。
1月は1月13日から16日まで4日間、3名。
3月は3月11日、12日、16日から18日の5日間、1名。
それでは、1月に職場体験を行った3名のレポートからです。
体験者は男性2名、女性1名で、府内学園のデュアルシステム講座受講後の職場体験です。
体験先企業はグリーンコープ生活共同組合おおいたで、男性2名は、市内各所の一般家庭や学校への配送、女性は簡単な事務補助と冷凍物の仕分け等を体験しました。
体験者の感想は・・・
A君
お客様から「ありがとう」と言われたことや、4日間、邪魔をしていなければいいがと思い働いていましたが、どうやら、少しは役に立てたということが分り嬉しかったです。
B君
お客様とふれあうことができて、本当に楽しく仕事をさせていただきました。
色々な人と仕事をすることが自分にとってプラスになっていると感じます。
この経験を今後も生かしていけたらと思います。
Cさん
最初は何をすればよいか戸惑いましたが、少しずつ慣れてきて、皆さん方のお仕事の邪魔にならないよう頑張りました。
グリーンコープの指導に当たっていただいた職員の方からは、
「配送で、同乗した担当者から助かったという感想を聞きました。
二人とも非常にしっかりしていて、丁寧に仕事をこなしているという印象でした。
また、事務補助については、一度伝えたら聞き返すことなく本当にてきぱきと作業をこなしていました。
機会がありましたら、また、職場体験に参加されてください。」との事でした。
3月の職場体験者は、ステップアッププログラムでWEB・ソフト開発の企業見学に行った際、WEB関係の仕事に就きたいと自身の方向性が見えてきての職場体験となりました。
体験先は、有限会社工設社 Webまちづくり事業部別府オフィスで、HPの更新作業を体験しました。体験後の感想は・・・
「仕事がすごく楽しいです。
今行っている作業を詳しく勉強したいので、まずは学校に通って知識をつけたいと思います。
学校を出たら、WEB関係の仕事に就きたいです。」と、いずれも、サポステの講座や他所関係機関の講座を受講した後の進路決定に繋がっています。
今年度の職場体験者は12名で、ご協力いただいた企業は以下の企業です。
株式会社ネオマルスコーポレーション
有限会社佐藤商店
有限会社エース東九州
株式会社西日本自動車
社会福祉法人幸福会「ソレイユ」
有限会社はんの大和
大分県菓子工業組合
グリーンコープ生活共同組合おおいた
有限会社工設社 Webまちづくり事業部別府オフィス
この職場体験がきっかけとなり、進路が決定した方、また、体験を行ったことにより、仕事がより具体化でき、仕事することの
楽しさを知るきっかけとなりました。
実際の職場で仕事体験することで、ひとりでも多くの若者に社会で働くことの楽しさややりがいを知ってもらいたいと願っています。
サポステフォーラム -レポート3- トークセッション
2009年03月02日
レポート3 トークセッションです!!
テーマ「ニートと呼ばれる若者が働きやすい社会環境をつくるには」
コーディネーター:おおいたサポステキャリアカウンセラー 後藤 美和
対談者:
株式会社ベネッセビジネスメイト
執行役員岡山事業所長 土井利勝氏
NPO法人「育て上げ」ネット
若年就労支援事業部 統括課長 井村良英氏
ジョブカフェおおいた 相談員 塩月 毅氏
青少年自立支援センター
コーディネーター 若菜洋樹氏
大分県生活環境部
私学振興・青少年課 主幹 西山和孝氏
コーディネーターから、土井氏や井村氏よりお話いただいたことを聞いてどのような感想をもたれましたか?の質問からトークセッションは始まりました。
若菜氏:井村さんの現場の話で、ブランクのある人が就職できた話ですが、職場で働くための自己理解について話されましたが、本当に大切だと思いました。
塩月氏:井村さんとこの講演前にお話させていただきましたが、大分は支援機関の連携がうまくいっているようで、うらやましいと言われました。
ジョブカフェやサポステ、自立支援センターとの一環した支援体制の中でうまくいっている事例が沢山あります。
それは後ほど皆さんに話したいと思います。
西山氏:井村さんの出会いによって人は変わるという言葉が印象に残っています。
定時制高校勤務のときに生徒から元気をもらうことが沢山ありました。
また、土井さんの話で、受入れが大切だということをあらためて考えました。
後藤:サポステのカウンセラーとして、日々、皆様方の相談を受けていますが、やはり、最終的に就職となった時に現在のような就職難の時代、受入れ企業が少ないという現実があります。
ベネッセさんのようにご理解いただく企業が増え、門を広げていってもらいたいと思います。
後藤:では、大分の現状について若菜氏、塩月氏、西山氏にお伺いします。
若菜氏:若年者支援の起承転結において、青少年自立支援センターは「起」の入口部分を担当しています。
家族からのご相談がほとんどで、本人は行動を起こしてはいないのだけれど、これから動き出そうとする家庭が増えていると感じます。
相談する場所が増えたということで、これが突破口になっていると思います。
塩月氏:ジョブカフェとサポステは本当によい関係を築けていて、そろそろ仕事を始めたいと若者はサポステからジョブカフェに紹介がきて、実際の就職に向けての相談を開始します。
また、反対もあり、ジョブカフェに来たけど、まだ早いという若者にはサポステを紹介し、その若者が、時を経てジョブカフェに戻ってくるといったこともあります。
働きたいけど、どうしてよいかわからないという若者が沢山来ますが、帰る時に笑顔で帰っていってくれるそんな相談を心がけています。
西山氏:教育相談担当の時、ひきこもりと不登校、ニートの関係がわからなかったが、この業務に携るようになって、全ては連鎖からきているという事がわかるようになりました。
今では、ニートという大きな枠の中に不登校やひきこもりがあるということが理解できるようになりました。
19年度の大分県での不登校者は小・中学校で1,234人、全体の1.21%、高校生は598人で1.71%で、全国平均の1.51%より高い数値です。
ちなみに中退者は575人です。
このような現状からニートを生み出すということを教育現場が認識していかなければならないのです。
ここで、後藤よりサポステの事業概要等について説明とスタッフ(キャリアカウンセラー)の紹介です。
現在まで、サポステへの相談者は、延べ2,335名(21年1月末現在)で、登録者は290名で進路決定者は96名。全体の33%の割合で就職・進学と進路が決定しています。
後藤:大分の状況を聞かれて土井さん、井村さん、どういうご感想を持たれましたか?
土井氏:大分の連携体制が整っていることがよくわかりました。
また、サポートしてくれる人が沢山いるからこそ、そのサービスを利用するということが大事だということを改めて感じました。
ですから、その本人やご家族の方はおおいに利用し、就労する際にそれを企業に伝えて欲しいと思います。
支援する方達のネットワークがあり、先ほども申しましたように情報を共有することで、企業も安心できます。
井村氏:大分は良い支援者が多いと感じました。
土井さんからも出た、連携や協働は不可欠で、フェイスTOフェイスが大切。本人と支援機関、本人と企業、また、支援機関と企業と顔が見える状況下で、色々な分野で繋がっていくということはいい事です。
「出口」の問題は、支援者の大きな課題です。
先ほども土井さんがおっしゃていたように、企業ニーズにあわせた支援が安定雇用に繋がっていくのではないかと僕も思います。
企業との連携はとても大切です。
そして、一歩踏み出す前の援助が大切なんです。
時には、頑張らなくとも箱のふたが開く場合があります。
ある人の事例ですが、最初はお父さんが相談に来られて、何らかのかたちで彼に「こういう支援してくれる所があるんだ」という情報を伝えてくれと言いました。
その情報が本人に伝わり、相談に来てくれるようになりました。
通所するきっかけになったのは、週1回、来た時に同じような境遇の仲間が6人いたことです。
グループワークを行うことで共有できたのです。
そして、元気になってくると仕事がしたくなってくるんです。人間不思議ですよ!!
ある日、中小企業の集まり(ロータリークラブ)に講演に行ったことがきっかけで、彼の事を話したら雇用してもいいという経営者が現れて、喫茶店で、社長さんたち3人と会って、IT関連の企業に就職が決まったケースがあります。
土井さんがおっしゃっていましたが、本当に彼らは一所懸命働くんです。まじめなんです。
ですから、その彼の一所懸命な態度を見て、あらゆる大人たちが受入れの声をかけてくれるようになりました。
塩月氏:そうですね。出会いを大切にしたいですね。
ジョブカフェに来てくれた若者達に「よく来てくれた!!ありがとう!!」と言います。
そして、「3回ここに来てみようよ」と言います。
3回来てみても上手く自己表現できない若者にはサポステを紹介し、「しゃべる練習をしにサポステに行っておいで」と送り出します。
そして、ジョブカフェに来たこと、サポステに行ったことを家族に報告できるかを聞いてみます。
先ほどから、土井さんがおっしゃっていたように、家族と本人の意思が揃わなければ、なかなか就職に結びつきません。
本人はアルバイトから始めたいと言ってジョブカフェに来ますが、親は、「すぐにでも正社員で働けるところを探せ就職先はいくらでもある」と言ったり、ブランクがあることを理解してあげず、すぐ、どんな企業にでも就職できると勘違いしている事があります。 「アルバイトからゆっくり始めていいんだよ」というくらいの大きな気持ちで親が見守ってあげて欲しいですね。
後藤:様々なご意見がでましたが、社会に送り出す出口部分として「学校」という存在があります。学校教育の中で、就労を見据えた課題点などがありましたら西山さんお聞かせ下さい。
西山氏:青少年や若者がつまづくのは当然です。
学校をやめた後のフォローが大切です。
定時制高校や通信制高校でフォローするということもできますが、どれくらいのつまづきなのか見てあげる人、また、支えてあげる人がいなければ、救い上げていくことは難しくなります。
特に高校中退者への支援は、手が及びにくいのかなと思います。
若菜氏:リタイヤした若者は真面目な人が多いので、真面目な性格の分、ダメージが大きいです。
失った時間を取り戻すにはそれ相応の時間が必要となってきます。
土井氏:若菜さんが今おっしゃった「失った時間」をどう取り戻すかっていうことを聞いて、うちの社員のことが思い浮かばれました。
ちょっとした事から出社できなくなったケースですが・・・
その若者は仕事で同じ失敗を何回か繰り返したんです。
過去の失敗経験が今に繋がっていて、成功したことも失敗と同じくらいあったはずなんですが、過去の失敗経験ばかりが突出して自分を否定するようになったんです。
成功体験を重ねていくことで、それぞれに役割があることを理解し、実感してもらいたいと思っています。
後藤:会場の皆様と一緒にこの問題を考えていきたいと思っています。
質問でもご意見でも構いません。どなたかご発言ありませんか。
会場男性:井村さんがおっしゃっていた20年間ひきこもっていた方の事例を詳しく知りたいのです。
就職しようと決意したきっかけはなんだったのかとか、空白をどう埋めたのかとか、そこらへんを参考にしたいと思います。
井村氏:20回も30回も面接して断られるには何らかの問題があるんです。
土井さん、企業の立場として空白の時間をどう判断しますか?
土井氏:履歴書の空白時間を判断する事は難しいですね。
ですから、先ほどもお話したように空白時間がどうであったか、その時間にどのような支援や訓練を受けてきたのか、その情報があれば判断は可能ですが・・・
井村氏:そうですね・・・
その彼は、空白の時間があっても、1年就労訓練をしていますというアピールで空白を埋めました。
1年間、僕の知り合いの喫茶店でボランティアをさせました。
皿洗いでもレジでも自分ができる事をやらせ、次にハローワークに行かせました。
行ったといってもパソコンで検索するだけです。
そうこうするうち、福祉ヘルパー2級の資格を取り、高齢者施設に行くようになりましたが、高齢者は苦手ということが判明し、若年者向けの障害者施設に非常勤で行くようになったんです。
そのうち、みんなの人気者になり、指名までされるようになった頃、ちょうど正規雇用枠に空きがでて、正規雇用が決まったんです。
空白を埋めることはできると思います。
その人の人間性を理解していただくことができれば、学歴や仕事をしていない空白はなんとかなりと思います。
塩月氏:この彼のようにどんな仕事でも経験してみるということが大切ですね。
中には、本人が「この企業のこの仕事でなければ就職したくない」と、自分が働くことへの強いこだわりがある人がいますが、こういう方の就職は難しいです。
色々な事を経験すれば可能性があるのにと思うことがあります。
会場の若者から挙手がありました。
会場若者:幼く見える事にもコンプレックスがあって、なかなか、前向きに歩くということができませんでした。
前は私もこの仕事じゃないと嫌やだと、ジョブカフェの相談員の方を困らせていたことがありますが、支援してくれる 色々な方達と出会うことによって
変わることができました。
色々な支援場を教えていただきありがとうございました。
支援してくださっている方々、本当にありがとうございました。
ホロリとくる一場面でした・・・
またまた会場から挙手!!
会場女性:土井さんにお伺いしたいのですが・・・
ひきこもった方を雇おうとする場合、企業としてはどのような要素で判断するのでしょうか?受入れ企業の開拓をしているのですが、その際のヒントをお願いします。
また、実際、就職したけれども会社に来れなくなった方の対処はどのようにされているのでしょうか?
土井氏:難しい質問です。
まず、辞めた方の事情は様々で、職場の人間関係であったり、家庭の問題であったり、また恋愛であったりしますが、企業として、そこをどうするのか頭の痛い問題です。
相談体制は、しっかりつくっているのですが、うまくいかないところはうまくいかないという状況ですので、なんとも答えがたい問題です。課題として持ち帰らせてください。
次に企業としての決断ですが、企業は雇用経験がないとなかなか雇用体制を整えません。
雇用している企業は沢山あるということとサポート体制が整っていることをアピールし、地道な接点を模索していくことが大切だと考えます。
これから企業は職域を考えていかなければならない時代にきていると思います。
後藤より、最後に皆さん方に問いかけます。
後藤:ニートと呼ばれる若者が働きやすい社会環境は、今日ここに集まってすぐにできるというものではありません。継続的・長期的に行って、初めて実現していくものです。
では、社会環境を整えていくため第一歩として、「今、私たちができること」をお伺いしたいのですが、まずは若菜さんから・・・
若菜氏:支援していて、支援し始めの時と今では別人のようになることがあります。
その人が変化したのではなく、本来この人はこうなるはずだったんだろうな~と思うことがあります。
好きな人に告白する前にすでに失恋している状態と似ていると思います。
苦しみが、その人をそういう状況に貶めているということを理解してくれる人が、ひとりでも多く存在することが第一歩です。
塩月氏:現在では、終身雇用がだんだんなくなっています。
そんな中で、大量解雇を行う企業が続々出てきており、ますます雇用状況は厳しくなってきています。
そんな時、ひとりや家族だけで悩まずに、気軽に社会的な資源を利用して欲しいと思います。
私が考える第一歩は社会資源を利用する勇気、また、教えてあげる勇気です。
西山氏:定時制高校は生徒2~3人に先生がひとりつくような感じで、生徒に目が届くという利点がありますが、普通高校それを行うのは難しいという現実がありますが、
生徒との上下の関係を結ぶのではなく、ななめの関係を築き、先生や保護者など周りにいる大人たちが「個人サポステ」を行っていくくらいの意識を持つことが環境を整える第一歩となります。
また、県でも若年者支援について、来年度、拡充した支援体制を整えていきますので、是非、有効利用してください。
土井氏:ひとりで悩んでいないで、誰かに助けを求めていくことが第一歩で、みんなで協力し合えば何とかなるのではないかと思います。
井村氏:はじめの一歩を踏み出すのは不安です。じゃあ、その不安をどう解消するか?
『最初にいい人に出会う』ところから始めることです。
大分の支援機関の方達、とても素晴しい方々ばかりです。その支援機関に行くことが良い人に出会う一歩なんです。
勇気を持って相談に行ってください。そこから全ては始まります。
最後に後藤が締めくくります。
後藤:今の若者たちは夢が持てない状況にあります。
でも私たちは一生懸命生きているんです。
生きている中で悲しいこと、辛いこと、沢山あるでしょう!!
でも、嬉しいこと、幸せなこともそれ以上待っています。
皆さん、若者達に「未来は明るいよ!!」と伝えてあげてください!!
大分県の取り組みでもあります「おとなが変われば子どももかわる」
まず、私たち大人が変わることから次世代につなぐ社会環境が変わっていくのです。
一夜にして、彼らや今から社会に出て行こうとする子ども達の未来を迎え入れる社会環境はつくれませんが、生き難い世の中になった現代、今、生きている私たち大人が次世代の彼らになにかできることはないのだろうか?なにかしてあげなければならないのではないだろうか!!
そう感じる日々です。
その思いで、スタッフ一同、今後も「社会環境を整える」ためのネットワークづくりや若年者の支援に励んでいきます!!
今回参加された講師の方々がおっしゃられたように、「相談する」第一歩を踏み出して欲しい、そこからはじめの一歩を歩みだして欲しいと願っています。
テーマ「ニートと呼ばれる若者が働きやすい社会環境をつくるには」
コーディネーター:おおいたサポステキャリアカウンセラー 後藤 美和
対談者:
執行役員岡山事業所長 土井利勝氏
NPO法人「育て上げ」ネット
若年就労支援事業部 統括課長 井村良英氏
ジョブカフェおおいた 相談員 塩月 毅氏
青少年自立支援センター
コーディネーター 若菜洋樹氏
大分県生活環境部
私学振興・青少年課 主幹 西山和孝氏
若菜氏:井村さんの現場の話で、ブランクのある人が就職できた話ですが、職場で働くための自己理解について話されましたが、本当に大切だと思いました。
塩月氏:井村さんとこの講演前にお話させていただきましたが、大分は支援機関の連携がうまくいっているようで、うらやましいと言われました。
ジョブカフェやサポステ、自立支援センターとの一環した支援体制の中でうまくいっている事例が沢山あります。
それは後ほど皆さんに話したいと思います。
西山氏:井村さんの出会いによって人は変わるという言葉が印象に残っています。
定時制高校勤務のときに生徒から元気をもらうことが沢山ありました。
また、土井さんの話で、受入れが大切だということをあらためて考えました。
ベネッセさんのようにご理解いただく企業が増え、門を広げていってもらいたいと思います。
後藤:では、大分の現状について若菜氏、塩月氏、西山氏にお伺いします。
若菜氏:若年者支援の起承転結において、青少年自立支援センターは「起」の入口部分を担当しています。
家族からのご相談がほとんどで、本人は行動を起こしてはいないのだけれど、これから動き出そうとする家庭が増えていると感じます。
相談する場所が増えたということで、これが突破口になっていると思います。
塩月氏:ジョブカフェとサポステは本当によい関係を築けていて、そろそろ仕事を始めたいと若者はサポステからジョブカフェに紹介がきて、実際の就職に向けての相談を開始します。
また、反対もあり、ジョブカフェに来たけど、まだ早いという若者にはサポステを紹介し、その若者が、時を経てジョブカフェに戻ってくるといったこともあります。
働きたいけど、どうしてよいかわからないという若者が沢山来ますが、帰る時に笑顔で帰っていってくれるそんな相談を心がけています。
西山氏:教育相談担当の時、ひきこもりと不登校、ニートの関係がわからなかったが、この業務に携るようになって、全ては連鎖からきているという事がわかるようになりました。
今では、ニートという大きな枠の中に不登校やひきこもりがあるということが理解できるようになりました。
19年度の大分県での不登校者は小・中学校で1,234人、全体の1.21%、高校生は598人で1.71%で、全国平均の1.51%より高い数値です。
ちなみに中退者は575人です。
このような現状からニートを生み出すということを教育現場が認識していかなければならないのです。
現在まで、サポステへの相談者は、延べ2,335名(21年1月末現在)で、登録者は290名で進路決定者は96名。全体の33%の割合で就職・進学と進路が決定しています。
後藤:大分の状況を聞かれて土井さん、井村さん、どういうご感想を持たれましたか?
土井氏:大分の連携体制が整っていることがよくわかりました。
また、サポートしてくれる人が沢山いるからこそ、そのサービスを利用するということが大事だということを改めて感じました。
ですから、その本人やご家族の方はおおいに利用し、就労する際にそれを企業に伝えて欲しいと思います。
支援する方達のネットワークがあり、先ほども申しましたように情報を共有することで、企業も安心できます。
土井さんからも出た、連携や協働は不可欠で、フェイスTOフェイスが大切。本人と支援機関、本人と企業、また、支援機関と企業と顔が見える状況下で、色々な分野で繋がっていくということはいい事です。
「出口」の問題は、支援者の大きな課題です。
先ほども土井さんがおっしゃていたように、企業ニーズにあわせた支援が安定雇用に繋がっていくのではないかと僕も思います。
企業との連携はとても大切です。
そして、一歩踏み出す前の援助が大切なんです。
時には、頑張らなくとも箱のふたが開く場合があります。
ある人の事例ですが、最初はお父さんが相談に来られて、何らかのかたちで彼に「こういう支援してくれる所があるんだ」という情報を伝えてくれと言いました。
その情報が本人に伝わり、相談に来てくれるようになりました。
通所するきっかけになったのは、週1回、来た時に同じような境遇の仲間が6人いたことです。
グループワークを行うことで共有できたのです。
そして、元気になってくると仕事がしたくなってくるんです。人間不思議ですよ!!
ある日、中小企業の集まり(ロータリークラブ)に講演に行ったことがきっかけで、彼の事を話したら雇用してもいいという経営者が現れて、喫茶店で、社長さんたち3人と会って、IT関連の企業に就職が決まったケースがあります。
土井さんがおっしゃっていましたが、本当に彼らは一所懸命働くんです。まじめなんです。
ですから、その彼の一所懸命な態度を見て、あらゆる大人たちが受入れの声をかけてくれるようになりました。
ジョブカフェに来てくれた若者達に「よく来てくれた!!ありがとう!!」と言います。
そして、「3回ここに来てみようよ」と言います。
3回来てみても上手く自己表現できない若者にはサポステを紹介し、「しゃべる練習をしにサポステに行っておいで」と送り出します。
そして、ジョブカフェに来たこと、サポステに行ったことを家族に報告できるかを聞いてみます。
先ほどから、土井さんがおっしゃっていたように、家族と本人の意思が揃わなければ、なかなか就職に結びつきません。
本人はアルバイトから始めたいと言ってジョブカフェに来ますが、親は、「すぐにでも正社員で働けるところを探せ就職先はいくらでもある」と言ったり、ブランクがあることを理解してあげず、すぐ、どんな企業にでも就職できると勘違いしている事があります。 「アルバイトからゆっくり始めていいんだよ」というくらいの大きな気持ちで親が見守ってあげて欲しいですね。
後藤:様々なご意見がでましたが、社会に送り出す出口部分として「学校」という存在があります。学校教育の中で、就労を見据えた課題点などがありましたら西山さんお聞かせ下さい。
西山氏:青少年や若者がつまづくのは当然です。
学校をやめた後のフォローが大切です。
定時制高校や通信制高校でフォローするということもできますが、どれくらいのつまづきなのか見てあげる人、また、支えてあげる人がいなければ、救い上げていくことは難しくなります。
特に高校中退者への支援は、手が及びにくいのかなと思います。
失った時間を取り戻すにはそれ相応の時間が必要となってきます。
土井氏:若菜さんが今おっしゃった「失った時間」をどう取り戻すかっていうことを聞いて、うちの社員のことが思い浮かばれました。
ちょっとした事から出社できなくなったケースですが・・・
その若者は仕事で同じ失敗を何回か繰り返したんです。
過去の失敗経験が今に繋がっていて、成功したことも失敗と同じくらいあったはずなんですが、過去の失敗経験ばかりが突出して自分を否定するようになったんです。
成功体験を重ねていくことで、それぞれに役割があることを理解し、実感してもらいたいと思っています。
後藤:会場の皆様と一緒にこの問題を考えていきたいと思っています。
質問でもご意見でも構いません。どなたかご発言ありませんか。
就職しようと決意したきっかけはなんだったのかとか、空白をどう埋めたのかとか、そこらへんを参考にしたいと思います。
井村氏:20回も30回も面接して断られるには何らかの問題があるんです。
土井さん、企業の立場として空白の時間をどう判断しますか?
土井氏:履歴書の空白時間を判断する事は難しいですね。
ですから、先ほどもお話したように空白時間がどうであったか、その時間にどのような支援や訓練を受けてきたのか、その情報があれば判断は可能ですが・・・
井村氏:そうですね・・・
その彼は、空白の時間があっても、1年就労訓練をしていますというアピールで空白を埋めました。
1年間、僕の知り合いの喫茶店でボランティアをさせました。
皿洗いでもレジでも自分ができる事をやらせ、次にハローワークに行かせました。
行ったといってもパソコンで検索するだけです。
そうこうするうち、福祉ヘルパー2級の資格を取り、高齢者施設に行くようになりましたが、高齢者は苦手ということが判明し、若年者向けの障害者施設に非常勤で行くようになったんです。
そのうち、みんなの人気者になり、指名までされるようになった頃、ちょうど正規雇用枠に空きがでて、正規雇用が決まったんです。
空白を埋めることはできると思います。
その人の人間性を理解していただくことができれば、学歴や仕事をしていない空白はなんとかなりと思います。
塩月氏:この彼のようにどんな仕事でも経験してみるということが大切ですね。
中には、本人が「この企業のこの仕事でなければ就職したくない」と、自分が働くことへの強いこだわりがある人がいますが、こういう方の就職は難しいです。
色々な事を経験すれば可能性があるのにと思うことがあります。
会場若者:幼く見える事にもコンプレックスがあって、なかなか、前向きに歩くということができませんでした。
前は私もこの仕事じゃないと嫌やだと、ジョブカフェの相談員の方を困らせていたことがありますが、支援してくれる 色々な方達と出会うことによって
変わることができました。
色々な支援場を教えていただきありがとうございました。
支援してくださっている方々、本当にありがとうございました。
ホロリとくる一場面でした・・・
またまた会場から挙手!!
ひきこもった方を雇おうとする場合、企業としてはどのような要素で判断するのでしょうか?受入れ企業の開拓をしているのですが、その際のヒントをお願いします。
また、実際、就職したけれども会社に来れなくなった方の対処はどのようにされているのでしょうか?
土井氏:難しい質問です。
まず、辞めた方の事情は様々で、職場の人間関係であったり、家庭の問題であったり、また恋愛であったりしますが、企業として、そこをどうするのか頭の痛い問題です。
次に企業としての決断ですが、企業は雇用経験がないとなかなか雇用体制を整えません。
雇用している企業は沢山あるということとサポート体制が整っていることをアピールし、地道な接点を模索していくことが大切だと考えます。
これから企業は職域を考えていかなければならない時代にきていると思います。
後藤より、最後に皆さん方に問いかけます。
後藤:ニートと呼ばれる若者が働きやすい社会環境は、今日ここに集まってすぐにできるというものではありません。継続的・長期的に行って、初めて実現していくものです。
では、社会環境を整えていくため第一歩として、「今、私たちができること」をお伺いしたいのですが、まずは若菜さんから・・・
若菜氏:支援していて、支援し始めの時と今では別人のようになることがあります。
その人が変化したのではなく、本来この人はこうなるはずだったんだろうな~と思うことがあります。
好きな人に告白する前にすでに失恋している状態と似ていると思います。
苦しみが、その人をそういう状況に貶めているということを理解してくれる人が、ひとりでも多く存在することが第一歩です。
塩月氏:現在では、終身雇用がだんだんなくなっています。
そんな中で、大量解雇を行う企業が続々出てきており、ますます雇用状況は厳しくなってきています。
そんな時、ひとりや家族だけで悩まずに、気軽に社会的な資源を利用して欲しいと思います。
私が考える第一歩は社会資源を利用する勇気、また、教えてあげる勇気です。
生徒との上下の関係を結ぶのではなく、ななめの関係を築き、先生や保護者など周りにいる大人たちが「個人サポステ」を行っていくくらいの意識を持つことが環境を整える第一歩となります。
また、県でも若年者支援について、来年度、拡充した支援体制を整えていきますので、是非、有効利用してください。
土井氏:ひとりで悩んでいないで、誰かに助けを求めていくことが第一歩で、みんなで協力し合えば何とかなるのではないかと思います。
井村氏:はじめの一歩を踏み出すのは不安です。じゃあ、その不安をどう解消するか?
『最初にいい人に出会う』ところから始めることです。
大分の支援機関の方達、とても素晴しい方々ばかりです。その支援機関に行くことが良い人に出会う一歩なんです。
勇気を持って相談に行ってください。そこから全ては始まります。
最後に後藤が締めくくります。
でも私たちは一生懸命生きているんです。
生きている中で悲しいこと、辛いこと、沢山あるでしょう!!
でも、嬉しいこと、幸せなこともそれ以上待っています。
皆さん、若者達に「未来は明るいよ!!」と伝えてあげてください!!
大分県の取り組みでもあります「おとなが変われば子どももかわる」
まず、私たち大人が変わることから次世代につなぐ社会環境が変わっていくのです。
一夜にして、彼らや今から社会に出て行こうとする子ども達の未来を迎え入れる社会環境はつくれませんが、生き難い世の中になった現代、今、生きている私たち大人が次世代の彼らになにかできることはないのだろうか?なにかしてあげなければならないのではないだろうか!!
そう感じる日々です。
その思いで、スタッフ一同、今後も「社会環境を整える」ためのネットワークづくりや若年者の支援に励んでいきます!!
今回参加された講師の方々がおっしゃられたように、「相談する」第一歩を踏み出して欲しい、そこからはじめの一歩を歩みだして欲しいと願っています。
サポステフォーラム -レポート2-
2009年03月02日
講演2のレポートです!!
ニート雇用と障がい者雇用、ともに若者達への理解がないことには「雇用」には繋がっていきません。
そこで、障害があるないに関らず、若者の特性を理解し、その特性に合った適材適所の仕事を提供しているベネッセビジネスメイトの取り組みを聞きます。
講演2「障がい者雇用から見える働くために必要なこと」
講師 株式会社ベネッセビジネスメイト
執行役員岡山事業所長 土井利勝氏
ベネッセビジネスメイトは「よく生きる」を支援するベネッセ企業理念の下、障がい者雇用創出を図り、社会的責任を果たすことを目的に設立した会社で、現在、総従業員数166名(2009年1月1日現在)のうち、障がい者は84名、岡山事業所は、特例子会社として認可され、ベネッセグループ6社で雇用率制度のグループ適用を受けている企業です。
現在、08年12月1日時点で2.2%の雇用率となっており、今後も上がる予定です。
「一般の民間企業で常用雇用者数56名以上の企業は1.8%の法定雇用率が義務付けられています。
義務を果たさない企業に対しては月50,000円のペナルティーが科せられます。
しかし、年間60万円の罰金を支払いさえすれば雇用しなくてもいいのかという問題もあります。」
「うちは規定の1.8%を超えていますが、ユニクロさんは雇用率トップの企業で7~8%です。」
ユニクロの社長は、「社会貢献もできない会社が大きく事業を展開していけるか」との考えを持っていると土井氏は語ります。
話はベネッセの雇用体制に移ります。
ベネッセの雇用採用基準は、面接、実習を通し、生活面での基本的な姿勢・態度、ここで働きたいという強い意欲、周囲と一緒に協力し続ける協調性・人間性・実際に仕事ができる体力・能力などで、特に生活面を重視しています。
例えば無断欠勤や遅刻をしない、挨拶・返事・報告ができる、注意されたことを守るなどです。
「業務能力は、企業で訓練すればいいことです。」と土井氏は語る。
「障がい者だけではなく、ニートと言われる人にも共通して言えることは、社会参加適応のハードルが高いということ、特に社会性の欠如であるとか、コミュニケーション力・自己理解力の不足、そして何よりも周囲の理解欠如があるのではないかと思います。」
「当事業所には発達障がいと診断されている社員がいますが、やはり対人対応が苦手だったり、コミュニケーションに障害がある、また、こだわりや興味の偏りが激しかったり、想像力が欠如していたりと、様々な困難を抱えています。
しかし、彼らが働く上で共通して優れているところは、経験からしっかり学ぶことができること、また、習得した仕事は安定して遂行できること、一番は、働くことに対する意欲です。
皆、働く意識が高く、そして何より正直、律儀、真面目ということです。
また、彼らがいてくれることによって、笑いが絶えない楽しい職場になっています。」
では、このような環境をつくるにはどうすればいいのか・・・
「このような環境を整備していくためには、情報をオープンにするということが必要です。」
「例えば、当事業所の場合、手帳を持っていること、診断がはっきりしていることにより、その方の背景や現在までの支援状況、
訓練状況がわかり、その情報を基に、どの部署で働いてもらうか等、適材適所の見極めができています。
当事業に、働きたいという意欲は強いのですが、精神の状態により、短時間しか働くことができないという方の就職希望がありました。
ちょうど清掃の仕事で短時間の作業があり雇用できる状況だったので、1日2時間程度(週10時間)で、現在、働いてもらっています。
このような情報を医療機関や支援機関が提供してくれることにより、短時間雇用も可能になるのです。
また、ご家庭や各支援機関等と連携体制をとることにより、オンタイム、オフタイムで彼らのサポートができるのではないでしょうか。
特に家庭の力は大きく、生活のリズムを身についているかとか、就労の方針が本人と親で一致しているかで、その後の就職に影響して
きます。
就労の方針をしっかり持っている家庭は上手に相談機関を使うので、方向性がぐらぐらしないし、就労後の企業や支援機関との連携もスムーズにいきます。
しかし、親と本人の意向が揃わない家庭においては、この連携がスムーズにいかなくなり、辞職してしまうという残念な結果になることもあります。
また、メンタル的面において、医療機関でしか対処できないこともあります。(うつ病、不安障がい等)
医療機関にかかっているのであれば、その情報を企業に知らせることにより、作業量をセーブしたり、休暇をとらせたりと様々な対応ができるのです。
クローズした就労は上手くいきません。双方に困難なことが多くなり、就労する以前よりも悪い状況を生み出すという結果になりかねません。
これは、当事業所での障がい者雇用を例にお話していますが、生活のリズムを身につけること、情報を公開すること、支援機関を上手に使うこと等、ニートの方々にも同様のことが言えるのではないでしょうか?」
と土井氏は、障がい者雇用の現場から見た若年者雇用について、また、雇用における企業の責任について語った。
ニート雇用と障がい者雇用、ともに若者達への理解がないことには「雇用」には繋がっていきません。
そこで、障害があるないに関らず、若者の特性を理解し、その特性に合った適材適所の仕事を提供しているベネッセビジネスメイトの取り組みを聞きます。
講演2「障がい者雇用から見える働くために必要なこと」
講師 株式会社ベネッセビジネスメイト
執行役員岡山事業所長 土井利勝氏
ベネッセビジネスメイトは「よく生きる」を支援するベネッセ企業理念の下、障がい者雇用創出を図り、社会的責任を果たすことを目的に設立した会社で、現在、総従業員数166名(2009年1月1日現在)のうち、障がい者は84名、岡山事業所は、特例子会社として認可され、ベネッセグループ6社で雇用率制度のグループ適用を受けている企業です。
現在、08年12月1日時点で2.2%の雇用率となっており、今後も上がる予定です。
義務を果たさない企業に対しては月50,000円のペナルティーが科せられます。
しかし、年間60万円の罰金を支払いさえすれば雇用しなくてもいいのかという問題もあります。」
「うちは規定の1.8%を超えていますが、ユニクロさんは雇用率トップの企業で7~8%です。」
ユニクロの社長は、「社会貢献もできない会社が大きく事業を展開していけるか」との考えを持っていると土井氏は語ります。
話はベネッセの雇用体制に移ります。
ベネッセの雇用採用基準は、面接、実習を通し、生活面での基本的な姿勢・態度、ここで働きたいという強い意欲、周囲と一緒に協力し続ける協調性・人間性・実際に仕事ができる体力・能力などで、特に生活面を重視しています。
例えば無断欠勤や遅刻をしない、挨拶・返事・報告ができる、注意されたことを守るなどです。
「業務能力は、企業で訓練すればいいことです。」と土井氏は語る。
「障がい者だけではなく、ニートと言われる人にも共通して言えることは、社会参加適応のハードルが高いということ、特に社会性の欠如であるとか、コミュニケーション力・自己理解力の不足、そして何よりも周囲の理解欠如があるのではないかと思います。」
「当事業所には発達障がいと診断されている社員がいますが、やはり対人対応が苦手だったり、コミュニケーションに障害がある、また、こだわりや興味の偏りが激しかったり、想像力が欠如していたりと、様々な困難を抱えています。
皆、働く意識が高く、そして何より正直、律儀、真面目ということです。
また、彼らがいてくれることによって、笑いが絶えない楽しい職場になっています。」
では、このような環境をつくるにはどうすればいいのか・・・
「このような環境を整備していくためには、情報をオープンにするということが必要です。」
「例えば、当事業所の場合、手帳を持っていること、診断がはっきりしていることにより、その方の背景や現在までの支援状況、
訓練状況がわかり、その情報を基に、どの部署で働いてもらうか等、適材適所の見極めができています。
当事業に、働きたいという意欲は強いのですが、精神の状態により、短時間しか働くことができないという方の就職希望がありました。
ちょうど清掃の仕事で短時間の作業があり雇用できる状況だったので、1日2時間程度(週10時間)で、現在、働いてもらっています。
このような情報を医療機関や支援機関が提供してくれることにより、短時間雇用も可能になるのです。
また、ご家庭や各支援機関等と連携体制をとることにより、オンタイム、オフタイムで彼らのサポートができるのではないでしょうか。
特に家庭の力は大きく、生活のリズムを身についているかとか、就労の方針が本人と親で一致しているかで、その後の就職に影響して
きます。
就労の方針をしっかり持っている家庭は上手に相談機関を使うので、方向性がぐらぐらしないし、就労後の企業や支援機関との連携もスムーズにいきます。
しかし、親と本人の意向が揃わない家庭においては、この連携がスムーズにいかなくなり、辞職してしまうという残念な結果になることもあります。
医療機関にかかっているのであれば、その情報を企業に知らせることにより、作業量をセーブしたり、休暇をとらせたりと様々な対応ができるのです。
クローズした就労は上手くいきません。双方に困難なことが多くなり、就労する以前よりも悪い状況を生み出すという結果になりかねません。
これは、当事業所での障がい者雇用を例にお話していますが、生活のリズムを身につけること、情報を公開すること、支援機関を上手に使うこと等、ニートの方々にも同様のことが言えるのではないでしょうか?」
と土井氏は、障がい者雇用の現場から見た若年者雇用について、また、雇用における企業の責任について語った。



